皮膚外科のご案内
皮膚外科では粉瘤などの皮膚腫瘍の日帰り手術を行っております。
手術は局所麻酔下で行い、所要時間は30分程度(目安)ですので、入院の必要がなく日帰りで行うことができます。
なお、手術は完全予約制となりますので、初診当日に切除を行うことは原則としてありません。
(痛みや腫れが強い場合は、初診当日に切開排膿処置を行う場合があります。)
まずは診察を受けていただき、当院で手術可能な場合は日時のご相談をさせて頂きます。
手術は基本的に平日14時半から15時の時間帯にさせていただいておりますが、ご都合に応じて適宜ご相談可能です。
未成年の方は必ず保護者様と一緒にご来院頂くようにお願い致します。
※腫瘍の大きさ・部位によっては、形成外科や総合病院をご紹介させて頂く場合があります。
当院での日帰り手術の流れ
- 診察:診断、手術についてご説明・同意書取得、手術日の予約、術前採血
- 手術:所要時間 30分程度
- 手術から約1週間後:経過の確認や処置、抜糸
- 手術から約1か月後:検査結果説明
皮膚腫瘍(できもの、しこり)
以下に挙げる様々な種類の皮膚腫瘍に対して、検査や治療を行います。
当院では正確な診断のために、ダーモスコピー検査や、皮膚生検(皮膚の一部を切除し、病理組織検査に提出)を行っています。診察や検査の結果、良性のできものについてはレーザーや切除による手術で治療を行うことができます。
腫瘍の大きさや部位などにより、日帰り手術が可能である範囲を超えている、画像検査や全身麻酔が必要、専門領域が異なる、そして悪性腫瘍が疑われるなどの場合は最適な医療機関をご紹介し、より専門的な治療が必要になる場合があります。まずはどうぞお気軽にご相談ください。
ほくろ
一般的にほくろと呼ばれているものは、医学的には色素性母斑・母斑細胞母斑などと呼ばれる良性腫瘍を指します。
ほくろがある深さによって褐色・茶色、黒色など色調が異なり、平らなものから盛り上がったものまで、大きさや形も様々です。
年齢、性別に関わらず、体のあらゆる部位で見られます。
ほくろは必ずしも取る必要はありませんが、見た目が気になる場合や引っかかったり擦れたりする場合、悪性が疑われる場合は切除することができます。
当院ではメスによる手術の他に、炭酸ガスレーザーなどの医療機器で取り除く方法もご用意しておりますので、ほくろの部位や大きさ、形状によって適切な方法を提案します。
また、一見ほくろのように見えても悪性腫瘍の場合がありますので、ダーモスコープという拡大鏡を用いて悪性の所見がないかを確認し、必要に応じて切除した検体を病理組織学的検査に提出して診断を確認しています。
粉瘤
粉瘤(ふんりゅう)、別名アテロームは、皮膚の下に袋状の組織ができ、そこに老廃物や皮脂が溜まっている良性の皮膚腫瘍です。
中央に黒い点のような開口部が見られることがあり、圧迫すると開口部から臭いのする内容物が出てくることがあります。
粉瘤は自然に治癒することは少なく、徐々に大きくなったり、赤く腫れて痛みや炎症を起こしたりする可能性がありますので早めに手術で摘出することをお勧めします。
当院では、粉瘤を切除する日帰り手術を行っています。
粉瘤の袋が皮膚の内部で破裂したり細菌感染を起こしたりして、赤く腫れたものは炎症性粉瘤と呼ばれます。
炎症性粉瘤は抗生物質での治療や、内部に膿がたまっている場合には局所麻酔下で切開排膿処置を行い、速やかに炎症を抑えます。
脂漏性角化症
加齢や紫外線の影響などによって増えることが多い良性腫瘍で、いわゆる老人性いぼと呼ばれるものです。
顔や体にできる茶色から黒色で盛り上がりのあるできものです。
自覚症状はなく、良性腫瘍ですので放置しても問題はありませんが、見た目が気になる、擦れて邪魔などの理由から、液体窒素や炭酸ガスレーザー、手術で取り除く治療を行います。
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
目の周りなどにできることが多い、1-2mmの白いぶつぶつしたできものです。
毛穴に角質が溜まることで生じます。
放置しても問題はありませんが、大きく目立つもので見た目が気になる場合は、針や炭酸ガスレーザーで皮膚に穴をあけ内容物を出す治療を行います。
汗管腫
思春期以降に下まぶたによくできる、皮膚と同じ色をした1-3mm程度のぶつぶつしたできものです。
汗を出す管が増殖して生じます。
自覚症状はありませんが、自然に消えることはないため美容的観点からご希望の場合は、炭酸ガスレーザーなどで除去します。
軟性線維種(アクロコルドン、スキンタッグ)
首や脇などの柔らかく擦れやすい部位に多発する、1-3mm程度の柔らかいできものです。
中年以降にできやすく、摩擦や紫外線の影響が考えられています。
見た目が気になる、擦れて痛みがあるなどの場合は液体窒素や炭酸ガスレーザーなどで取り除きます。
脂腺増殖症
中年以降に顔によく見られる、中央がややへこんだ黄色調のできものです。
脂腺が増殖して隆起したもので、放置しても問題はありませんが、見た目が気になる場合は、炭酸ガスレーザーなどで治療します。