いぼとは?
いぼは、盛り上がっている小さなできものの総称で、ウイルス性のものから加齢に伴うものまで様々な種類があります。種類や大きさ、部位などによって治療法も異なります。
いぼと呼ばれる主な疾患
ウイルス性いぼ
ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起こります。皮膚の小さな傷などからウイルスが侵入して発生します。ジムやプール、銭湯や温泉施設で感染することがあります。ウイルス性いぼは接触によって他の部位に広がったり、他の人にうつったりすることがあります。また、ご自身で削ったりすると感染が広がるリスクがあるため、早めに専門医へご相談ください。
- 尋常性疣贅:手足や顔に多く見られる、比較的硬く、ガサガサとした表面のできもの。子どもに多く見られる
- 青年性扁平疣贅:顔や手の甲などにできやすい小さく平べったいできもの。10代後半から20代の若い女性に多い
加齢性のいぼ・良性腫瘍
- 脂漏性角化症(老人性いぼ):中高年以降に多く見られる茶色〜黒色の隆起したできもの。紫外線や加齢が原因とされます
- 軟線線維種:首やわきなど擦れやすい部位にできることが多い、皮膚と同系色でやわらかい小さなできもの。体に単発でできる比較的大きめのものを軟性線維種、首やわきなどに多発する小さいものをアクロコルドンやスキンタッグと呼びます
診断方法
見た目で診断する視診が基本です。必要に応じて、ダーモスコピー(皮膚拡大鏡)を用いたり、他の皮膚疾患との鑑別のために皮膚生検を行ったりすることもあります。
治療方法
ウイルス性いぼ
- 液体窒素を用いた冷凍凝固療法:マイナス196℃の液体窒素をいぼに当てて凍結し、細胞を壊死させて縮小させていく治療法です。液体窒素を当てたいぼはかさぶたになって剥がれ、徐々に取り除かれていきます。1〜2週間ごとの治療を複数回行う必要があります。当院ではピンポイントで治療でき、痛みも少ないスプレータイプの冷凍治療器で治療を行っております。また、痛みが苦手な方やお子様に対しては、当てる秒数や回数を工夫することでなるべく痛みが少なくなるように配慮して治療を行います。
- ヨクイニン内服:ハトムギ由来の漢方薬で、ウイルスに対する免疫力を高め体の中からいぼの改善をサポートします
脂漏性角化症、軟性線維種
- 良性であるため必ずしも治療の必要がないものが多いですが、美容的な理由や擦れたり引っかかったりなどで気になる場合には治療を行います。
- 保険適用の治療としては、液体窒素による冷凍凝固療法や手術による切除などがあります。部位や大きさ、数などに応じてそれぞれの患者様に適した治療法をご提案いたします。
- 当院では自費にて炭酸ガスレーザー(newレザック)による治療も行っております。
気になるいぼは、お気軽にご相談ください
「これっていぼ?」「痛くはないけど見た目が気になる」「子どもの手足にどんどん増えてきた」など、少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください。